指定住宅紛争処理機関

指定住宅紛争処理機関とは?

住宅紛争処理機構とは、住宅性能表示制度に基づき住宅性能評価書が交付された住宅(評価住宅)についての住宅紛争を裁判によらず処理するために国土交通大臣が指定した機関です。住宅紛争処理機構は「住宅紛争審査会」とも呼ばれ、国土交通大臣が指定します。あっせん・調停・仲裁を依頼する場合は、申請料10,000円が必要です。紛争の解決には両当事者の合意が必要で、公的な調停委員や調停員による調停、正式なヒアリング、仲裁人による仲裁が行われ、全当事者の意見を聞いて判断を下す。上訴の場合は司法判断が必要であり、両当事者は紛争を法廷に持ち込むか、法廷で相互仲裁を行うか、相互に合意しなければなりません。
 

指定住宅紛争処理機関の条文

建設住宅性能評価書が交付された住宅について、建設工事の請負契約または売買契約に関する紛争が発生した場合に、紛争の当事者の双方または一方からの申請により、紛争のあっせん・調停・仲裁の業務を行なう機関を「指定住宅紛争処理機関」という(住宅の品質確保の促進等に関する法律(品確法)第63条)。
指定住宅紛争処理機関になることができるのは、各都道府県の弁護士会または民法上の社団法人・財団法人に限定されている(同法第62条)。
 

建設住宅性能評価書が交付されている住宅であることを要する

「住宅性能評価書」の交付を受けていない住宅は、指定住宅紛争処理機関に対する訴訟の申し込みは適用されません。
また、「住宅性能評価書」には2種類あります「設計住宅性能評価書」と「建設住宅性能評価書」の2種類があります。設計住宅性能評価書が発行されているだけの場合は、この紛争解決手続を申請することができません。なぜなら、設計住宅性能評価書は住宅の設計を評価するものであり、その住宅が適切に施工されたかどうかはわからないからです。しかし、建設性能評価書は、建設の品質を評価するものです。もし、住宅所有者が設計性能評価書を受け取ったが、建設性能評価書を受け取っていない場合、設計評価は建築物の品質を評価しないので、紛争解決サービスを申請することはできないでしょう。

紛争解決の対象は評価書に明記されたものに限定されていない

指定住宅紛争処理機関が扱う紛争の範囲は、建設住宅性能評価書に明示された事柄に限られていません。もし、住宅の欠陥によって住民が健康被害を受けた場合、居住者は、住宅の欠陥による物理的損害だけでなく、健康上の問題による損害についても、調停、和解、仲裁を申請することができます。また、共同住宅の建設に際しては、住宅性能評価書に重量床衝撃音などの「音環境」の検査がなく、音環境の評価結果が存在しない場合でも、上階からの衝撃音が生活に支障をきたすほど大きい場合は、住宅の欠陥について、調停、和解、仲裁を申し立てることが可能となっています。

民事裁判への移行も可能

調停や調停は和解契約と同じ効果があり、仲裁は民事訴訟の確定判決と同じ効果があります。ただし、調停、和解、仲裁は、紛争当事者双方の合意がなければ行うことができません。したがって、紛争当事者双方の合意が得られない場合、紛争当事者は通常通り民事訴訟を提起することができます。また、指定された住宅紛争処理機関への申請を怠り、最初から民事訴訟を提起することも可能です。