借地とは

借地とは

借地とは、他人から借りている土地のことをいいます。借地には「借地権」という、土地の借地権者(借地人)が、その土地に自分の建物を建てるなどの土地を利用する権利があります。これに対して、地主(貸す側)の土地を貸している権利を低地権といいます。

借地権の種類

借地権の種類には「地上権」と「賃借権」の2種類があり、それぞれの特徴は下記のとおりです。

地上権

譲渡・転貸について:土地賃貸人の承諾は不要。 借地権者(借地人)からの登記請求:土地賃貸人の承諾は不要。 (※例:「地上権登記」「抵当権設定登記」など。)

賃借権

譲渡・転貸について:土地賃貸人の承諾が必要。(※違反した場合は、土地賃貸人は契約解除可能。) 借地権者(借地人)からの登記請求:土地賃貸人の承諾が必要(※賃借権の登記をなす旨の特約が必要)。
 

借地の場合の調査・重要事項説明書

借地の売買をする場合において、借地権内容の把握をすることが重要です。借地権内容の詳細については、売主に借地権設定契約書を提供してもらう必要があります。
借地の不動産売買の重要事項説明は、土地の権利の種類について、所有権ではなく「借地権」として説明します。また、借地説明書にて借地権の説明をします。
登記事項については全部事項証明書を取得し、内容を確認して重要事項説明書に記載します。
地についての権利部(乙区)については、①:「賃借権または地上権設定」(区分所有建物の場合は「敷地権」)の登記内容を確認します。②:定期借地権設定契約等において抵当権設定等登記を行おうとする場合は、「抵当権設定(被担保債権は保証金返還請求権)」の登記内容の確認をします。③:②の「抵当権の質権質入」、④:①の「賃借権または地上権に対する質権設定」の登記内容の確認をします。
売主が融資を受ける際の条件に、保証金返還請求権に対して質権が設定されている場合は、質権設定契約書、質権設定承諾依頼書等を取得し内容の確認をします。
その他、新築購入時等の定期借地権付建物売買契約書、重要事項説明書、保証金預かり証書、定期借地権設定契約証書などを入手し、その内容の調査・確認をします。また、①業務代理管理会社の有無の確認とその業務内容の確認、②新たに、土地賃貸人と新・借地権者との間で、定期借地権確認合意書等を締結する必要があるのかなどを確認します。