住宅地区改良法

住宅地区改良法とは

この法律は、不良住宅が密集する地区の改良事業に関して事業計画や改良地区の整備、改良住宅の建設などの必要事項を規定することによって、当該地区の環境の整備改善を図り、健康で文化的な生活を営むに足りる住宅の集団的建設を促進することを目的とします。

住宅地区改良事業とは

住宅地区改良事業とは、改良地区の整備及び改良住宅の建設に関する事業とこれに付随する事業のことを言います。住宅地区改良事業を施工する者を施行者と言い、市町村または都道府県が施行者となります。
改良地区は、不良住宅が密集し、保安、衛生等に関し危険又は有害な状況にある団地で基準に該当するものについて指定されます。

事業計画について

事業計画の内容

市町村は、国土交通大臣と協議の上、事業計画を定めます。事業計画には基本計画及び事業の実施計画があります。基本計画の内容は、住宅・公共施設・地区施設及びその他の施設の用に供すべき土地の規模及び配置、公共施設・地区施設及びその他の施設の種類などの事項です。実施計画の内容は、住宅地区改良事業を施行する土地の区域、改良住宅の建設戸数、工事の設計、資金計画などの事項です。

事業計画の策定と区域内の建築等の禁止

市町村は、事業計画を定めるときに、協議をしなければなりません。協議の相手方は、公共施設の管理者または管理者となるべき者、地区施設の設置について許可・認可その他の処分をする権限を有する行政機関、改良地区内において住宅経営を使用とする地方公共団体及び一団地の住宅施設に関する都市計画事業を行う者です。 事業計画が定められると、その内容が告示されます。告示日の後、事業の施行の障害となる恐れのある土地の形質変更や建築物・工作物の新築・改築・増築をするためには、都道府県知事等の許可を受けます。なお、その許可には条件が付される場合があり、その条件に反したときには土地の原状回復や建築物等の移転・除却を命じられます。命令に反すると罰則の対象となります。

不良住宅の除却と収用

市町村は、改良地区内の不良住宅を除却します。不良住宅とは、主として居住用の建築物またはその一部であってその構造や設備が著しく不良であるために居住するのが著しく不適当なものを言います。 市町村は、不良住宅を除却するために必要がある場合には、当該不良住宅又はこれに関する所有権以外の権利を収用することができます。また、改良地区内の不良住宅の占有者で市町村に対抗する権利を有しない者に対して、これを明け渡すべきことを命ずることができます。命令に反すると罰則の対象となります。

土地の整備

市町村は、基本計画に従って、改良地区内の土地について区画形質の変更、整地など住宅地区を形成するため必要な整備を行います。そして、土地の整備のために必要があれば、改良地区内の土地又はその土地にある抵当権などの権利を収用します。 市町村は、改良地区内の不良住宅以外の建築物や工作物などの物件の所有者で市町村に対して対抗する権利を有しない者に対して、当該物件の移転を命ずることができます。また、当該物件の占有者で当該物件に関し所有者に対抗する権利を有しない者に対しては、当該物件を所有者に引き渡すべきことを命ずることができます。

改良住宅の建設

市町村は、改良地区の指定日に、改良地区内に居住する者で、住宅地区改良事業の施行に伴いその居住する住宅を失うことにより、住宅に困窮すると認められるものの世帯の数に相当する戸数の住居を建設します。 また、改良住宅への入居を希望し、かつ、住宅に困窮すると認められる者を改良住宅に入居させます。 市町村は、改良地区内の土地の整備を完了したときは、事業計画で定めるところに従って、入居させるべき者又は地区施設その他の施設を設置すべき者にその土地を引き渡します。

測量及び調査のための土地の立ち入り

市町村長は、他人の占有する土地に立ち入って測量・調査を行う必要がある場合は、その必要の限度において、他人の占有する土地に自ら立ち入り、または委任した者に立ち入らせることができます。土地の占有者は正当な理由がない限り、立ち入りを拒むことはできません。これに反した場合は罰則の対象となります。