土壌汚染対策法とは

土壌汚染とは

土壌は地中にいる生き物が生活する場を言います。土壌に含まれる水分や養分が、私たちの口にする農作物を育てます。
土壌汚染とは、土壌が人間にとって有害な物質によって汚染された状態を言います。その原因は、工場で原料として用いる有害物質を不適切に取り扱ったこと、または、有害な物質を含む液体を地下にしみこませてしまったことなどが考えられます。さらに、自然由来で汚染される場合もあります。

土壌汚染のリスクとは

土壌汚染には2つのリスクが想定されます。 1つ目は、土壌に含まれる有害物質が地下水に溶け出して、その有害物質を含んだ地下水を口にするリスクです。そして、2つ目は、土壌に含まれる有害物質を口や肌などから直接摂取することによるリスクです。土壌汚染対策法は、これらの健康リスクを管理するために作られています。

土壌汚染対策法の概要

土壌汚染対策法は、土地の土壌汚染を見つけるための調査の仕方、また、汚染が見つかったときにその汚染によって私たちの健康に害が生じないように土壌汚染のある土地の適切な管理の仕方について定めている法律です。

土壌汚染状況調査

土壌汚染対策法は、次の①~③の場合に土壌の汚染について調査し、都道府県知事等に対して結果を報告する義務が生ずると定めています。
 ①有害物質使用特定施設の使用の廃止時(法第3条)
 ②一定規模以上の土地の形質の変更の届け出の際に、土壌汚染のおそれがあると都道府県知事等が認め
  るとき(法第4条)
 ③土壌汚染により健康被害が生ずるおそれがあると都道府県知事等が認めるとき(法第5条)
また、自主的に調査をした土壌汚染の調査等をもとにして、都道府県知事等に区域の指定を申請することができます(法第14条)。

区域の指定

都道府県知事等は、土壌汚染状況調査の結果報告を受けたとき、報告を受けた土地を健康被害のおそれの有無に応じて要措置区域及び形質変更時要届出区域(「要措置区域等」)に指定します(法第6条から第13条)。
要措置区域は、土壌汚染状況調査の結果、汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌対策の摂取経路がある区域です。健康被害が生ずる恐れがあるため、汚染の除去等の措置が必要となります。
形質変更時届出区域は、土壌汚染状況調査の結果、汚染状態が土壌溶出量基準又は土壌含有量基準に適合せず、土壌汚染の摂取経路がない区域です。健康被害が生ずるおそれがないため、汚染の除去等の措置は不要です。
区域は、土壌汚染状況調査結果を都道府県知事等へ報告した後、土壌溶出量基準又は土壌含有量基準を超える有害物質があると判断され、かつ、健康被害のおそれの有無を判断された後に指定されます。

汚染の除去等の措置

健康被害のおそれのある要措置区域では、都道府県知事等は、土地の所有者等に対し、人の健康被害を防止するために必要な限度において講ずべき汚染の除去等の措置等を示して、汚染除去等計画の作成及び提出を指示します(第7条)。

搬出の規制

要措置区域等内から汚染土壌を搬出する場合には、事前の届出義務があります。また、汚染土壌の運搬は、運搬基準の順守と管理表の交付・保存義務があります。 汚染土壌を要措置区域等外へ搬出する者は、原則として、その汚染土壌の処理を汚染土壌処理業者に委託しなければなりません。

指定調査機関と指定支援法人

土壌汚染対策法に基づく調査を適切に実施することができるものを環境大臣又は都道府県知事が指定します。この指定された者が指定調査機関です。指定調査機関のみが土壌汚染対策法に基づく土壌汚染の調査を行うことができます。
土壌汚染対策法に定める支援義務を適切かつ確実に行うことができると環境大臣から認められ、指定を受けた者のことを指定支援法人と言います。指定支援法人の行う支援業務は、助成金交付業務、照会・相談業務、普及・啓発業務の3つです。

財政的な支援制度

汚染除去等計画を作成し、地方公共団体(長)に提出すべきことを指示された者に対して当該指示に係る汚染の除去等の措置の円滑な推進のための女性を行う地方公共団体(長)に対し、土壌汚染対策基金から女性を行う制度が設けられています。