新住宅市街地開発法

新住宅市街地開発法とは

この法律は、住宅に対する需要が多い市街地の周辺地域における住宅市街地の開発に関し、新住宅市街地開発事業の施行その他必要な事項について規定することにより、健全な住宅市街地の開発及び住宅に困窮する国民のための居住環境の良好な相当規模の住宅地の供給を図り、もって国民生活の安定に寄与することを目的としています。

新住宅市街地開発事業について

新住宅市街地開発事業とは

新住宅市街地開発事業とは、都市計画法及びこの法律に従って行われる宅地の造成・造成された宅地の処分・宅地と併せて整備されるべき公共施設の整備に関する事業及びこれに附帯する事業を言います。
たとえば、道路・公園・学校・病院・ショッピングセンター・事業所などがそろった本格的なニュータウンを作るための事業がこれにあたります。
新住宅市街地開発事業は都市計画事業として地方公共団体及び地方住宅供給公社、その他この法律に特に定める者により施行されます。

処分計画の決定及び工事

施行者は施行計画及び処分計画を定めます。その際、施行者が地方住宅供給公社である場合には、国土交通大臣または都道府県知事の認可を受ける必要があります。
その後、施行者は事業地の全部について工事を行います。公共施設が設置された場合、公共施設はその公共施設の存する市町村の管理に属します。

造成宅地等の譲受人の決定

工事が完了すると、施行者は、造成施設等を処分計画に従って処分します。処分計画では、造成宅地等の譲受人を公募で集めて決定します。
公募できるのは、①自己もしくは使用人の居住、または自己の業務用の宅地を必要とする者、または②譲渡の対価の支払い能力のある者に限定されます。

造成宅地等の譲渡事業の信託

施行者は、信託会社等で造成宅地等の譲渡に関する事業を行うために必要な資力・信用・技術的能力を有する者を公募することができます。選考された信託会社等は造成宅地等の一部を信託されます。

建築物の建築義務について

施行者または信託会社等から建築物を建築すべき宅地を譲り受けた者は、その譲受けの日の翌日から5年以内に、処分計画で定める規模及び用途の建築物を建築しなければなりません。

造成宅地等に関する権利の処分の制限

新住宅市街地開発事業の事業地について工事が完了したとの公告がされた日の翌日から10年間は、造成宅地等又は造成宅地等である宅地の上に建築された建築物については、所有権・賃借権その他の使用収益権の設定・移転をするには、当事者が都道府県知事の承認を受けなければなりません。
しかし、例外的に承認を要しない場合があります。たとえば、当事者の一方又は双方が国・地方公共団体・地方住宅供給公社である場合、相続などにより当該権利が移転する場合、滞納処分・強制執行・競売などにより当該権利が移転する場合、土地収用法により収用・使用される場合などが例外にあたります。

重要事項説明の際の注意事項

新住宅市街地開発事業の調べ方

新住宅市街地開発事業により指定を行った都市については、国土交通省が公表している「都市計画施行状況調査」を確認することで調べることが可能です。
また、新住宅市街地開発事業は市町村が公表している都市計画情報に掲載されています。そのため、取引する土地建物が事業の区域内であるかどうか(重要事項説明の対象となるか)は、各市町村のホームページの都市計画情報を確認すれば分かります。

最新情報

国土交通省によると、2022年3月31日時点での新住宅市街地開発事業の指定都市としては、新しいもので、千葉ニュータウン、成田ニュータウンなどがあります。また、都市計画の名称は、堺都市計画、和泉都市計画、吹田都市計画、豊中都市計画などとなっています。

重要事項説明の対象事項

上記の制度のうち重要事項説明の対象となるのは、建築物の建築義務及び造成宅地等に関する権利の処分の制限ですので、この2つについて説明する必要があります。